高い能力と、十分な経済力と、少しのウィットを。

みんなが欲しかった簿記の教科書日商3級(CH1,vol.1)




簿記3級の勉強をしているけど、イメージが沸かないよーって人のために、TAC出版の「みんなが欲しかった簿記の教科書 日商3級」を読みながら、話を膨らまして行こうと思う。

理解に繋がるようにブワーっと話を広げるので、参考になる部分だけ拾って、よくわかんなかったら読み飛ばしてどんどん先に進めて行くことが合格への近道だ。

簿記の基礎

簿記とは

個人事業・企業活動を全部記録して報告するのが簿記ってこと。

貨幣的な影響がある行為は全て対象になる。

売上や仕入はもちろん、例えば10円無くしたとか、お中元を送ったとかもなにもかも対象になる。

簿記の最終的な目的

簿記で帳簿に記録した内容は、最終的に貸借対照表・損益計算書にまとめて利害関係者に開示される。

要は、計算した結果を見せるべき人に見せるということが目的なんだ。

まだ簿記の勉強をし始めたところだと、なんのこっちゃって感じだと思うけど、ざっくりイメージを伝える。

貸借対照表っていうのは「資産」、「負債」、「純資産」というストック項目、つまり、状態・結果や結果の累積を記載した表だ。

損益計算書っていうのは「収益」、「費用」、「純資産」というフロー項目、つまり、当期に起きたことを記載した表だ。

前期末の貸借対照表という「状態」に当期の損益計算書という「起こったこと」を足すと、当期末の貸借対照表という「状態」になる。

例えば、服屋を開いたとして考えよう。

第1期に13万円あって開業し、服を1着3万円で仕入れた。3万円支払ったので現金が10万円になった。

第2期にその1着が5万円で売れて現金が15万円になったとする。

第2期の取引はこれだけで、他に何も生じなかったとすると、下記のようになる。

第1期末:在庫3万円(貸借対照表)、現金10万円(貸借対照表)

第2期:売上5万円(損益計算書)、売上原価3万円(損益計算書)

第2期末:在庫0円(貸借対照表)、現金15万円(貸借対照表)、当期純利益2万円(損益計算書)

こんな感じになる。

仕訳自体は改めて見ていこう。

こんな感じで経済取引を表にまとめて報告する。

簿記の最終的な目的は、「報告」なんだな。

報告の対象者としては「株主」や「債権者」等がいる。

株主

報告の対象者は例えば会社のオーナー(株主)。

株主は「出資」という形で、お金を出して、出資した金額に応じた「株式」を保有することになる。

経営を代理人である社長(役員)に依頼し、役員は報酬を貰いながら会社を経営する。

そう、社長は会社の持ち主じゃないんだ。

あくまでも会社は「株主」のものなんだ。

役員は代理人として1年を通じて事業活動を行い、その結果をまとめてオーナーに報告する。

オーナーはその結果を見て、どれくらい儲かったとか損したとか、その経営者に任せてよかったかどうかとかを判断するわけだ。

ちなみにオーナーはあくまでも出資を行なっており、それは貸付じゃないので、会社はオーナーにお金を返す必要はない。

会社が儲かったら「配当」を出してオーナーは投資を回収したり、オーナーが会社への投資をやめたくなったら、今持っている「株式」を売却して投資を回収したりする。

債権者

債権者って言うとなんか難しい感じがするが、例えば「銀行」のことだ。

オーナーは出資でお金を出しているが、銀行は「貸付」によって会社にお金を出している。

簡単に言えば、会社は銀行に借金をするんだな。

つまり、会社は銀行に対して「金利」と「元本」を払わなくてはいけいない。

会社はお金を借りるときに、経営がヤバくなってきたら一括で銀行にお金を返してねっていう契約を結ばされるので、経営者は事業活動の結果をまとめて銀行に今年はこんな感じでしたって報告をしなくてはならないんだな。

勘定科目

まず、「仕訳」を見てみよう。

例えばこういう感じ。

(土地)100,000(現金)100,000

機械装置 50,000 / 預金 100,000

なんか()で書いてあったり、 / が書いてあったり色々あるけど、どれが正解なんだ!と思うかもしれないが、こんなのどうでも良い。

簿記の問題文でこういう風に仕訳を書きなさいという指示があればそれに従う必要があるが、自分のメモとして書く仕訳は好きな感じで書いてくれたら良い。

話が逸れてしまったが、勘定科目というのは、この仕訳の中で日本語で書いてある部分を呼ぶ。

上記の例だと、「土地」とか「現金」とかだ。

これもモノによって「現金」だったり、「現金預金」、「現預金」だったり、「預金」だったりして何が正解なんだ!って感じだと思うけど、これは本来は報告するとき以外は「現金」とか「預金」で仕訳しておいて、最後は「現金預金(現金及び預金)」にまとめて1行で報告するって感じだ。

例えば、「会社法」に基づいて報告する際には「会社計算規則」に準拠して報告することとなるが、第74条には下記のように書いてある。

第七十四条 資産の部は、次に掲げる項目に区分しなければならない。この場合において、各項目(第二号に掲げる項目を除く。)は、適当な項目に細分しなければならない。
一 流動資産
二 固定資産
三 繰延資産
2 固定資産に係る項目は、次に掲げる項目に区分しなければならない。この場合において、各項目は、適当な項目に細分しなければならない。
一 有形固定資産
二 無形固定資産
三 投資その他の資産

3 次の各号に掲げる資産は、当該各号に定めるものに属するものとする。
一 次に掲げる資産 流動資産
イ 現金及び預金(一年内に期限の到来しない預金を除く。)
ロ 受取手形(通常の取引(当該会社の事業目的のための営業活動において、経常的に又は短期間に循環して発生する取引をいう。以下この章において同じ。)に基づいて発生した手形債権(破産更生債権等(破産債権、再生債権、更生債権その他これらに準ずる債権をいう。以下この号において同じ。)で一年内に弁済を受けることができないことが明らかなものを除く。)をいう。)・・・

http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=418M60000010013#117

前述のとおり、報告するときは「現金及び預金」にまとめて1行で報告しろよってことで、本来仕訳の時は現金が増減していれば「現金」、預金が増減していれば「預金」で仕訳を切るべきだが、最終的な報告ベースでは「現金及び預金」でなので、例えば現金の増減であって預金の増減でなくても、結果として現金と預金を合わせたものの増減と同じだから簡便的に「現金預金」とか書いてもOKって感じだ。

簿記の5要素

概念フレームワークの定義に沿って解説する。

概念フレームワークというのは、日本の会計基準でちゃんと決めてなかったところの考え方を整理しようぜっていう取り組みで、2006年の12月に公表されたものだ。

それまで簿記の5要素すらわかりやすい形で定義してなかったという衝撃的な事実がある。

資産

資産とは、過去の取引または事象の結果として、報告主体が支配している経済的資源をいう(2)(3)。

(2) ここでいう支配とは、所有権の有無にかかわらず、報告主体が経済的資源を利用し、そこから生み出される便益を享受できる状態をいう。経済的資源とは、キャッシュの獲得に貢献する便益の源泉をいい、実物財に限らず、金融資産及びそれらとの同等物を含む。経済資源は市場での処分可能性を有する 場合もあれば、そうでない場合もある。
(3) 一般に、繰延費用と呼ばれてきたものでも、将来の便益が得られると期待できるのであれば、それは、資産の定義には必ずしも反していない。その資産計上がもし否定されるとしたら、資産の定義によるのではなく、認識・測定の要件または制約による。

https://www.asb.or.jp/jp/wp-content/uploads/begriff_20061228.pdf

これを簡単に言うと、こういうこと。

「資産とは、昔に起きたことの結果、例えば売上でお金が入ってきたとか、建物を買ったとかの結果、会社が持ってる価値のあるものだ。持っているというのは、所有権があるかどうかに限らず、会社がその資産を使うことができて、それで価値を生み出せるかどうかで考える。価値があるってことは、お金を生み出せるってことであって、建物とか土地とかだけじゃなくて、株とかも含む。価値があるものは売却価できるものもあれば、そうでないものもある。家賃の前払とかでも、将来の家賃が払済になってるっていう、来年の家賃を払わなくて良い権利って考えたら資産としての価値はあるから間違ってない。」

すんごい抽象的で意味わかんないかもしれないけど、資産というのは、「それを使ってお金を稼げるもの」という感じで理解しておけば良いだろう。

負債

負債とは、過去の取引または事象の結果として、報告主体が支配している経済的資源を放棄もしくは引き渡す義務、またはその同等物をいう(4)(5)。

(4) ここでいう義務の同等物には、法律上の義務に準じるものが含まれる。

(5) 繰延収益は、この概念フレームワークでは、原則として、純資産のうち株主資本以外の部分となる。

https://www.asb.or.jp/jp/wp-content/uploads/begriff_20061228.pdf

これを簡単に言うとこういうこと。

「負債とは、昔起きたことの結果として、会社が価値を手放さなくてはいけない義務のこと。法律上の義務そのもの以外も含まれる。」

例えば、借金をしたらお金を返さないといけないよな。将来「現金」という経済的資源を手放さなくてはいけない。

また、仕入れた時の買掛金なんかも同じだよな。

こんな感じで、今持ってる価値のあるものを将来手放さなくちゃいけないっていうのが「負債」だ。

純資産

純資産とは、資産と負債の差額をいう。

https://www.asb.or.jp/jp/wp-content/uploads/begriff_20061228.pdf

うそん。ってくらいアッサリしているが、この項目の説明は複雑になるので、別記事を参照してほしい。

純資産ってなんだ?

ただ、簡単に言えば、ほぼ「資本」だ。

資本というのはイメージで言えば、株主が出資した「資本金」と、その資本金を使って出た利益の累積「利益剰余金」だ。

利益剰余金というのは、1年の事業活動の結果出てきた「当期純利益」を、最初の期から当期まで積み上げたものだ。

つまり、「最初の持ち出しと、持ち出しを使って儲けた金額の合計と何か」というところだ。

収益

収益とは、純利益または少数株主損益を増加させる項目であり、特定期間の期末までに生じた資産の増加や負債の減少に見合う額のうち、投資のリスクから解放された部分である(12)。収益は、投資の産出要素、すなわち、投資から得られるキャッシュフローに見合う会計上の尺度である。投入要素に投下された資金は、将来得られるキャッシュフローが不確実であるというリスクにさらされている。キャッシュが獲得されることにより、投資のリスクがなくなったり、得られたキャッシュの分だけ投資のリスクが減少したりする。一般に、キャッシュとは現金及びその同等物をいうが、投資の成果がリスクから解放されるという判断においては、実質的にキャッシュの獲得とみなされる事態も含まれる。収益は、そのように投下資金が投資のリスクから解放されたときに把握される。

(12) 収益は、多くの場合、同時に資産の増加や負債の減少を伴うが、そうでないケースには、純資産を構成する項目間の振替と同時に収益が計上される場合(新株予約権が失効した場合や過年度の包括利益をリサイクリングした場合など)がある。

https://www.asb.or.jp/jp/wp-content/uploads/begriff_20061228.pdf

今度は説明が長い!

簡単に言うと、「投資のリスクから解放された結果、儲けに繋がるもの」ということだ。

「投資のリスクから解放」ってのが意味わかんねえよ!ってところだと思うので、解説する。

例えばチョコボールを作っている会社で製品への投資がリスクから解放される瞬間を考える。

まずピーナッツとかチョコレートとかの材料を仕入れて、工場で混ぜ合わせて箱詰めされてチョコボールという製品になる。

当然その過程で人件費や経費もかかっていて、材料費・人件費・経費の集合体としてチョコボールが出来上がるわけだ。

その製品が今度は段ボールに詰められ、物流センターに行って、出荷を待つことになる。

営業が受注を取ってきて、物流センターに問い合わせて、在庫の引き当てを取り、得意先に出荷・納品する。

得意先は納品されたチョコボールが注文通りに納品されたことを確認し、受領書に押印する。

これでやっとチョコボールが「売れた」っていう状態になるので、会社はその代金を得意先に請求する権利を持つことになる訳だ。

つまり、製品への投資が、お金を請求する権利が確定したので「リスクから解放された」ということになる。

まあ、長々と書いたが、結果「お金がもらえる権利が確定した」というのが収益だ。

費用

費用とは、純利益または少数株主損益を減少させる項目であり、特定期間の期末までに生じた資産の減少や負債の増加に見合う額のうち、投資のリスクから解放された部分である(13)。費用は、投資によりキャッシュを獲得するために費やされた(犠牲にされた)投入要素に見合う会計上の尺度 である。投入要素に投下された資金は、キャッシュが獲得されたとき、または、もはやキャッシュを獲得できないと判断されたときに、その役割を終えて消滅し、投資のリスクから解放される。費用は、そのように投下資金が投資のリスクから解放されたときに把握される。

(13) 費用は、多くの場合、同時に資産の減少や負債の増加を伴うが、そうでないケースには、純資産を 構成する項目間の振替と同時に費用が計上される場合(過年度の包括利益をリサイクリングした場合など)がある。

https://www.asb.or.jp/jp/wp-content/uploads/begriff_20061228.pdf

これも長い!

簡単に言うと、「収益を得るために使ったコスト」ということだ。

さっきの例で言えば、チョコボールの製品を作るのにかかった材料費・人件費・経費の合計であり、チョコボールが「売れた」状態になったことで、それにかかったコストも確定するので、その部分が費用になる。

長くなってきたので、今回は一旦ここまで。




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